GWに台湾へ行ってきました!
今回の旅で嫁ちゃんがどうしても行きたかったのが、ランタン(天燈)上げで有名な「十份(シーフェン)」です。
ディズニーのラプンツェルの1シーンで出てくるからだそう。
ディズニー見ない私は知る由もありませんでしたが(笑)。
そんな私が初めて十份を知ったのは、ドラマ『ソロ活女子のススメ』の台湾編を観たのがきっかけでした。
【水ドラ25】ソロ活女子のススメ4 | テレ東・BSテレ東 7ch(公式)
ドラマの中ではあまり人もおらず、主人公が店員さんとのんびり会話を交わしながら、静かにランタンを見送る……そんな情緒あふれるシーンがすごく印象的だったんです。
「よし、私もあの世界観を味わうぞ!」と意気込んで現地へ向かいました。
……が、ドラマの1シーンはあくまでドラマ。
現実は、人、人、人。とにかく人。

それもそのはず、日本はゴールデンウィーク真っただ中、そして台湾も3連休。
お互いの大型連休がガッツリ重なった十份の駅周辺は、ものすごい熱気の観光客で埋め尽くされていました。
ランタン上げといえば夜の幻想的な風景をイメージする人も多いかもしれませんが、私が行ったのは15時くらい。
日が落ち始めるにはまだ少し早い、普通に明るい時間帯です。 それなのに、空にはすでに数え切れないほどのランタンが、これでもかと飛び交っていました。
十份のランタンは、色ごとに願い事の意味が変わります。
私はせっかくなので、4つの願い事が書ける「4色ランタン」を選びました。
線路の上で、人混みに揉まれながら真剣に筆を走らせている最中、ふと、周りにいる他の日本人観光客のランタンが目に入ったんです。
そこに書かれていた文字を見て、私は思わず呆然としてしまいました。
そこにあったのは、 「宝くじで10億円当たりますように」 の文字。
それも一組だけじゃなく、何組か同じようなことを書いている。
どうやら台湾の大型宝くじは1等10億円レベルの巨額になるらしく、それを狙って願っているようでした。
いや、気持ちは分からんでもない。分からんでもないけど……。
「日本人、どうしようもねぇなぁー!」と、ちょっと冷めた目を向けてしまったのが本音です。
せっかくの旅行なのに、もっと他に書くことあるでしょ!何より「自分で努力しろよ!」と。
……と、心の中で盛大にツッコミを入れながら、自分のランタンに目を戻します。
私が選んだ4色の中には、もちろん「金運」を意味する「黄色」が含まれています。
さあ、他人の「10億円」に散々ケチをつけた私が、一体そこに何を書いたのか。
「早く経済的自由になれますように」
……。
お前もしっかり金運の欲張りセット頼んどるやないかい!という話です。
一応、自分の中では「他力本願の10億円とは違って、こっちは自分で努力して稼ぐつもりだからセーフ!」と言い訳は用意しています。
しています、が。 台湾の歴史や伝統も深く知らず、ミーハー気分で観光に来て、しっかりお金の願い事を書いている時点で、ぶっちゃけ彼らと大差ありません。
まあ金運のこと書くって言ったらそんな感じですよね。
でも、そんな欲望丸出しの願い事を書いたところで、この激混みの現地では誰も気にしていません。
周りは多国籍な観光客だらけで、そもそも言語が違うから誰も他人のランタンなんて読めない。

なにより、十份のお店の人たちだって、ドラマのようなのんびりした空気感は微塵もなく、感動に浸る間すら与えてくれません。
「はい、次こっち向いて!ポーズとって!写真撮るよ!はい、上げて!」と、完全にプロの流れ作業でランタンを飛ばしていきます。
でも、この観光地ならではの「圧倒的な現実感」と、誰も自分を見ていない「異国の解放感」があるからこそ、みんな他人の目を気にせず、生々しい本音を爆発させられるんだな、と妙に納得してしまいました。
私の必死な言い訳と、誰かの10億円の野望を乗せたランタンは、ドラマの余韻を吹き飛ばすようなプロの流れ作業によって、まだ明るい台湾の空へと次々に吸い込まれていきました。
