家の隣に30メートル級のホテルが突然建つ何てこと普通は考えないですよね。
特に家からきれいな景色が見える田舎ならなおさら・・・。
が、そんな恐ろしいことが最近起こったんです!!
ここ数年で整備されたばかりのとある田舎の新しい分譲住宅地。
そのすぐ横に、なんと高さ30メートル近いホテルが建つことになったんです。
「住宅地の横にそんな巨大な建物って本当に建てられるの?」
普通はそう思いますよね。でも、これは完全に合法なんです。
■何が起きたのか
この場所、実は分譲地の隣が“準工業地域”。
分譲地自体は田園環境地域なのですが・・・・。
街の雰囲気がどれだけ新興住宅地っぽくても、用途地域が違えば建っていい建物の種類も一気に変わります。
その結果、静かな分譲地のすぐ横に大型ホテルの建設計画が進行することに。
■住民が直面する4つのリスク
ここからが、本題。これが本当に痛い。
1. 景観が大きく損なわれる
住宅地の一番の魅力は「落ち着いた景観」。
ところが、隣に30メートル級のホテルが立ち上がると、景観は激変します。
窓を開けたら巨大な建物の壁が視界いっぱいに広がる、空の抜け感がなくなる、圧迫感を感じるなど「暮らしの心地よさ」に直結する部分が一気に変わってしまいます。
特にホテルが建つ側にきれいな山並みが見える場所のため、それを期待して買っていたら目も当てられません・・・。
2. 日照が遮られ、太陽光発電には致命的
特に影響が大きいのが太陽光発電をしている家庭。
30メートルの建物が近くに建つと、影の角度によっては午前や午後の数時間が丸ごと影に入り、年間発電量が大きく落ちる可能性があります。
季節ごとの影の伸び方で影響が変わるので、夏は大丈夫でも冬はほぼ発電しないというケースもあり得ます。
発電量が収益に直結する家庭では、想像以上に大きな経済的ダメージです。
3. プライバシーが失われる
ホテルは上層階に客室があります。つまり、見下ろされる構造になりやすい。
洗濯物、リビング、庭など、自分が「普通に暮らしてる時間」がホテルの客室から丸見えになる可能性があります。
カーテンを閉める時間が増える、視線が気になって庭に出づらくなるなど、日常生活のストレスは予想以上に大きいです。
「他人から見られているかもしれない」という感覚は精神的負担になります。
また今回の事例では分譲地側に窓が設置されるとのこと・・・。
ホテル建設の観点から必須とのことですが・・・。
住んでいる側からしたらいい気はしませんよね。
4. 騒音と交通量の増加
ホテルができると、人や車の出入りは日常的に増えます。
深夜のチェックイン、早朝の出発、タクシーや観光バスの停車、搬入車両の出入りなど…。
静かな分譲地を想定して家を買った人はギャップに悩みます。
道路が狭い住宅地の場合は、交通量増加で子どもの安全にも不安が出てきます。
■なぜ起きるのか、どう防げたのか
原因はシンプル。
「用途地域を知らずに家を買ってしまった」ことが全てです。
準工業地域は工場だけでなく、ホテル・店舗・倉庫などかなり幅広い建物が建てられるエリア。
名前の印象より“なんでも建てられる地域”なんです。
家を買う前にチェックすべきなのはこの3つ。
・高さ制限(高度地区、斜線制限)
・地区計画の有無
これらは自治体の都市計画マップで無料で閲覧できます。
下記にリンク置いておきますので活用してくださいね。
■住民ができることはほとんどない
事業者は住民説明会を行えば義務をほぼクリアできます。
用途地域に適合している建物であれば、反対しても法的に止める手段はほとんどありません。
つまり、唯一の防御策は「買う前に調べる」ことだけ。
■まとめ
家は人生で大きな買い物。
でも、周りの環境は永遠に不変ではありません。
見た目の雰囲気が良くても、隣の土地の用途地域を確認しないと、ある日突然生活環境が激変する可能性があります。
「隣が空き地だから安心」ではなく
「隣はどんな建物が建てられる土地なのか?」
そこを調べておくことが、後悔を避けるいちばんの方法です。
家建てるのは色々調べることがあって大変だけど、しっかり調べて後悔の無いお家を建ててくださいね。